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Google検索「AI Overviews」の表示増加でCTRに変化──CINCが調査結果を発表、SEO戦略への新示唆も

目次

ニュースの概要

株式会社CINCは、Google検索での「AI Overviews」表示増加がクリック率(CTR)に与える影響を分析した調査結果を公開しました。本調査は、検索結果上部にAIが生成した回答が表示される新機能「AI Overviews」によって、従来のオーガニック検索におけるCTRがどのように変動したかを明らかにし、引用されるページの特徴も分析しています。

リリース企業名:株式会社CINC


ニュース内容

株式会社CINC(東京都港区、代表取締役社長:石松友典)は、Googleの新検索機能「AI Overviews」に関する影響を調査した結果を公開しました。この機能は、ユーザーの検索クエリに対してAIが自動生成した回答を検索結果上部に表示するものです。

調査の背景には、2025年3月に行われたGoogleのコアアルゴリズムアップデートにより、「AI Overviews」が多くの検索クエリで表示されるようになったことがあります。従来の検索結果に比べてCTR(クリック率)の低下が懸念されている中、自社ページがAI Overviewsに引用されることでのアクセス増加の可能性も注目されています。

主な調査内容は以下の通りです。

  • BtoBサイトの非指名検索クエリ114,391件におけるCTRの比較分析
  • インフォメーショナルクエリ2,300件を3種の表示パターンに分類し、DR(Domain Rating)を比較
  • 「PASF(他の人はこちらも検索)」で上位にあるページとAI Overviews表示の相関を検証

主な調査結果は次の通りです。

  • 順位1〜10位のうち、7位を除くすべてでCTRが低下
  • AI Overviewsに引用されるページのDRは、通常の上位表示ページよりも低くても可能性がある
  • 通常の検索順位で1〜10位に入らないページでも、PASFで3位以内にランクインしていればAI Overviewsに引用されやすい傾向がある

この調査により、SEOの指標として従来注目されてきた順位や被リンク状況だけでなく、「PASFでの上位表示」が新たな評価指標となりうることが示唆されています。


出典

🔗 PR TIMES – 「AI Overviewsの表示急増に伴うCTRの変動調査結果」を公開
🔗 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000386.000019378.html


AIVISOR編集部より

今回のCINCの調査は、検索行動の変化とSEO戦略のシフトを強く示唆しています。「AI Overviews」が検索上位に割り込むことでCTRが低下することは、従来の検索上位至上主義のSEO戦略を再考する必要があることを意味します。

特に注目すべきは、PASF(他の人はこちらも検索)での上位表示が、AI Overviewsへの掲載と強い相関を持つという分析結果です。これにより、従来重視されていなかったキーワード群や関連コンテンツの重要性が急上昇することが予想されます。

また、引用ページのDRが必ずしも高くなくてもAI Overviewsに採用されるという事実は、中小規模サイトにも平等にチャンスがあることを意味し、今後のコンテンツ戦略において新たな視点を提供してくれる内容です。

SEOの「検索結果最適化」から、「AIに引用されやすいコンテンツ設計」へと進化する過程を示す重要なレポートとして、マーケティング関係者は一読の価値があるでしょう。

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