ニュースの概要
発表内容の要点:
中日新聞社は、東海地方のケーブルテレビ事業者と連携し、AIアナウンサーによる地域ニュース配信の実証実験を開始しました。本プロジェクトでは、中日新聞社が取材した地域ニュースをAIアナウンサーが読み上げる動画に編集し、ケーブルテレビやアプリを通じて配信します。新聞社とケーブルテレビ事業者が連携したこの取り組みは全国初の試みであり、地域情報の新たな発信手法として注目されています。
✅ リリース企業名
株式会社中日新聞社
ニュース内容
中日新聞社(名古屋市中区)は、東海地方のケーブルテレビ局12社の運営会社であるコミュニティネットワークセンター(CNCI、名古屋市東区)および、ケーブルテレビ事業を展開するスターキャット(名古屋市中川区)と連携し、AIアナウンサーによる地域ニュース配信の実証実験を開始しました。新聞社とケーブルテレビ事業者が連携して行うこの取り組みは全国初であり、実験結果は今後の地域ニュース発信の新たな手法の研究に活かされます。
本プロジェクトでは、中日新聞社が取材した地域ニュースをCNCIのシステムを活用してAIアナウンサーが読み上げる動画に編集し、スターキャットの番組やYouTubeチャンネル、地域情報アプリ「Lorcle(ロークル)」を通じて配信します。AIアナウンサーは、実在の女性をモデルにしており、口の動きや手振りを加えながら自然な発音でニュースを伝えます。
近年、SNSや動画メディアの普及により、新聞やテレビを通じた情報取得の機会が減少する一方で、信頼性の低い情報が拡散されるリスクが高まっています。本実証実験では、新聞社が発信する信頼性の高い地域情報を映像コンテンツとして届けることで、地域への関心を高め、正確な情報を広く提供することを目的としています。
AIアナウンサーのニュース動画は、2025年3月20日~23日にスターキャットの番組やYouTubeチャンネル、Lorcleアプリ内で公開されます。視聴状況やユーザーの反応をもとに、今後の事業化の可能性が検討される予定です。
※ 本プロジェクトで使用されるAIアナウンサーは、いわゆる「生成AI」ではなく、機械が学習して新たなコンテンツを自動生成するものではありません。
出典
🔗 PR TIMES – AIアナウンサーによる地域ニュース配信の実証実験を実施
🔗 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000211.000022390.html
AIVISOR編集部より
地域ニュースの新たな形 – AIアナウンサーの可能性
中日新聞社が進めるAIアナウンサーを活用した地域ニュース配信の実証実験は、メディア業界における新たな情報発信の形として注目されます。特に、新聞社とケーブルテレビ事業者が連携する全国初の試みであり、情報の信頼性と発信力を兼ね備えたニュース配信モデルとして期待されています。
近年、若年層を中心に新聞離れやテレビ視聴の減少が進む中、ニュースの消費形態が大きく変化しています。SNSや動画メディアの台頭により、視聴者はより短時間で簡単に情報を得ることを求める傾向にあります。本プロジェクトでは、新聞社が持つ取材力とAI技術を活用し、視覚的・聴覚的に分かりやすいニュース配信を実現することで、より多くの人々に地域情報を届けることを目指しています。
また、AIアナウンサーの活用は、メディア業界全体の業務効率化にも貢献すると考えられます。特に、限られたリソースの中で多くのニュースを迅速に発信することが求められる地域メディアにとって、AIを活用した音声・映像コンテンツの自動生成は、業務負担の軽減と発信力の向上に寄与する可能性があります。
今回の実証実験の結果次第では、今後、全国の新聞社や放送局が同様の取り組みを進める可能性もあります。地域ニュースの新たな発信手法として、AIアナウンサーがどのように定着していくのか、今後の展開に注目です。