ニュースの概要
株式会社マネーフォワードは、2025年4月2日、今後のAI戦略を示す「Money Forward AI Vision 2025」を発表しました。
この戦略において同社は、「AIエージェント」「AIエージェントプラットフォーム」「AXコンサルティング」の3つの新サービスを順次提供予定。企業の生産性向上・コスト削減・DX/AX推進を支援し、日本の少子高齢化による労働力不足という社会課題の解決をも視野に入れています。
✅ リリース企業名
株式会社マネーフォワード
ニュース内容
■ 背景
少子高齢化により、2050年には生産年齢人口が現在より約25％減少すると予測され、企業の生産性確保が喫緊の課題となっています。これを受け、マネーフォワードはバックオフィス業務のクラウド化に加え、AI活用による自動化と最適化＝AX（AI Transformation）の本格的な展開を開始しました。
■ 提供予定の3つのサービス
1. AIエージェントの提供
「マネーフォワード クラウド」上で、経理・会計・HRなどの反復業務をAIが提案・自動処理。
例としては「ビジネスカード使用後の経費申請自動作成」や「資料リストの自動作成とリマインド」「勘定科目の自動レコメンド」などが挙げられます。これにより業務負荷の軽減と意思決定スピードの向上が見込まれます。
2. AIエージェントプラットフォーム
自社および外部パートナーが開発したAIエージェントを連携可能なエコシステムを構築予定。
ユーザーが用途や業務内容に合わせて、最適なAIエージェントを選択・カスタマイズして利用可能となる環境を目指します。販売パートナーやBPO事業者との連携も視野に入れた開発が進められています。
3. AXコンサルティングの提供
新設の「マネーフォワードクラウド経営管理コンサルティング株式会社」を通じて、SaaS導入からAIエージェント活用までを一貫支援。
特に、契約書や請求書をもとにした複雑な経理業務の自動化、将来予測を含む財務分析支援といった高度業務へのAI適用を目指します。さらに、金融機関向けコンサルティングにもAIを活用した支援を拡大します。
出典
🔗 PR TIMES – マネーフォワード、AI戦略「Money Forward AI Vision 2025」を発表
🔗 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001417.000008962.html
AIVISOR編集部より
今回のマネーフォワードの発表は、単なるAIツールの導入にとどまらず、「業務そのものの再定義」を目指した野心的な戦略です。中でも注目すべきは「AIエージェント」が自律的に行動し、業務フローの主導権を握るという点。人の手を離れた真の自動化が、ついに実現段階に入ったと言えます。
また、「AIエージェントプラットフォーム」構想は、今後のAIサービス連携のハブとなる可能性を秘めており、SaaS業界全体への波及効果も大きいと見られます。
日本が抱える労働力不足という構造課題に対し、企業規模や業界を問わず“使えるAI”を届けるエコシステムを整備する動きは、企業の持続的成長を支える基盤となるでしょう。今後の具体的な実装スケジュールやパートナー戦略に注目です。
